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2025.03.10 コンプライアンス

第10回 初当選後3か月でセクシュアル・ハラスメントにより議員辞職

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A県B市議会のC議員によるセクシュアル・ハラスメント

 今回のケースは、A県B市議会のC議員によるセクシュアル・ハラスメント(以下「セクハラ」という)の事案です。C議員は2024年11月に実施されたB市議会議員選挙に初当選。初の定例会を終えた12月にB市内の飲食店において店内の女性の体に触れ、わいせつな発言をした上に、他の客に対する暴言もありました。この事案を受けてC議員は2025年2月に議員を辞職しました。
 B市議会では、2024年4月に自治会費など合わせて約280万円を私的流用したことが報じられた議員が辞職したばかりです。度重なる不祥事とあって、議長が異例の「お詫(わ)び」の声明文を出し、議会としても決議を行うこととなりました。

(1)本事案の概要

 A県B市議会C議員は、2024年12月20日夜、B市内の飲食店で居合わせた女性の体に触り、わいせつな発言をするなどのセクハラ行為をしました。本事案は被害を受けた女性が関係者に相談したことで発覚しました。
 C議員はひどく酒に酔っていたといい、別の客への暴言もありました。本事案についてC議員は「記憶にない」と発言しながらも、「相手方がそういわれるのであればそうだ」とセクハラ行為を認めています。
 本事案の発覚を受け、C議員は2025年2月25日付けで議員を辞職。B市議会は2月28日付けで議員発議によって「B市議会の綱紀粛正に関する決議」を行い、再発防止に向けた取組みを進めていくことになりました。

(2)本事案の問題点
 本事案の問題点は、いうまでもなくC議員が飲食店で酒に酔って他の女性客にわいせつな発言をし、体を触るなどのセクハラ行為を行ったことです。セクハラはハラスメントの中でもいち早く社会の中で認知されており、社会的に到底容認できない行為です。今回は、被害者が警察ではなく関係者に相談したことから刑事事件には発展しませんでしたが、より大きなトラブルに発展する可能性が十分にあった事案です。
 C議員は本事案について「酒を飲んでいて覚えていない」としており、外出先で記憶がなくなるほどの飲酒をしている点も問題といえるでしょう。公人としてどのように振る舞うべきか、その基本的な理解ができていなかったといっても過言ではありません。
 

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