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2024.06.25 ICT活用・DX

【セミナーレポート】『地方議会の政策サイクル』と成熟度評価モデル~その現在・過去・ミライ~

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 2024年5月25日(土)、公益財団法人日本生産性本部による「『地方議会の政策サイクル』と成熟度評価モデル~その現在・過去・ミライ~」と題する「政策サイクル推進地方議会フォーラム」公開セミナー(報告会)が開催されました。2023年度までの「地方議会からの政策サイクルと成熟度評価モデル」実装化の取り組み、議会(事務)局分科会の成果と課題、今後の展望などについて議論された当日の様子を紹介いたします。
 

 

講演:「地方議会からの政策サイクル~その現在・過去・ミライ~」

 まず「地方議会における政策サイクルと評価モデル研究会」の座長である江藤俊昭氏(大正大学地域創生学部公共政策学科教授)より、議会改革の歴史と、その展望についての講演が行われました。

 講演の中で、江藤氏は議会改革の歴史を振り返り、これからの議会改革は「住民福祉の向上につなげる」という内容を充実させていく方向へ向かっていくべきであると語り、それを住民との関係の中で実践していくために「議会からの政策サイクル」が重要であると主張されました。

 

実践報告

 続いて、松崎 新 氏(福島県会津若松市議会議員)、井坪 隆 氏(長野県飯田市議会議員)、清水 隆弘 氏(三重県いなべ市議会議員)の3名より、各地の議会において、政策サイクルを回すため導入した、「成熟度評価モデル」実装化の経過と今後の課題について実践報告がされました。

 特に、飯田市が新しく設定したスローガンの中に「市民のしあわせに貢献する議会」という文言を設けたことについて、江藤氏が語ったこれからの議会改革の方向性である「住民福祉の向上につなげる」を表明しているところは印象的でした。

 

パネルディスカッション:「地方議会からの政策サイクル~ミライの展望」

 事例報告後のパネルディスカッションでは、江藤 俊昭 氏、実践報告をした松崎 新 氏、井坪 隆 氏、清水 隆弘 氏、また今回のセミナーのコーディネーター千葉 茂明 氏(日本生産性本部上席研究員)が、セミナー参加者の質問を問題提起として、回答と議論を深めていました。

 質問の中には、「政策サイクルを実施する上でどのように議員間で合意形成をすればよいか悩んでいる」といったものがありました。

 

パネルディスカッション:「『地方議会からの政策サイクル』に伴走する議会(事務)局とは?」

 最後に「議会事務局」をテーマに、江藤 俊昭 氏、井坪 隆 氏、清水 克士 氏(早稲田大学マニフェスト研究所招聘研究員)、千葉 茂明 氏によるパネルディスカッションが行われました。

 冒頭で江藤氏は、「政策サイクルは議会と住民の関係で回していくものだが、議会と議会事務局との間でも回していくことができるのではないか。その前提として議会と議会事務局の関係を明確にするべきである」と語りました。

 議論は日本生産本部の「政策サイクル推進地方議会フォーラム」議会(事務)局分科会による提言『「議会からの政策サイクル」に伴走する議会(事務)局職員像の確立を──議会(事務)局職員の「補佐の射程」』を元に進められました。

 清水 克士 氏は、大津市議会局長であった経験から、議会事務局員がどのように議会に関与していけばよいのかを分析し、「補佐の射程」と定義して、議論を深めていました。

 参加者からの質問は、議会事務局職員・局長の人事権についてのものが多く、提言の中でも関心が高いことが伺われました。

 

※『議員NAVI』でも、今回のセミナーのコーディネーターである千葉茂明氏に「議会事務局を自治体の人気職場に!」をご寄稿いただいております。この記事の中でも提言の生まれた経緯と内容を紹介しております。ぜひご覧ください。

https://gnv-jg.d1-law.com/login/article/20240425/66691/

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