2024.06.10 仕事術
第21回 どうする議会基本条例①
代表者会議で特別委員会の設置が決まる
当初は、各会派に議会基本条例の制定を持ちかけましたが、反応は芳しくありませんでした。議会基本条例も、それほど知られていませんでした。一方で、私の所属する当時の会派では、改選に向けてマニフェストを作成しました。その中に、議会基本条例の制定を含めていました。マニフェストに加えた理由も当時はいい加減で、北海道栗山町議会が議会基本条例をつくったという報道に接して、何かめずらしくて面白そうだ、そしてこれからはやるに違いない、と直感したことから、内容を詳細に把握せずにマニフェストに加えました。
しかし、マニフェストに記載した以上は何とか実現したいと思い、当時は会派の代表者であったことから、代表者会議の視察先として、議会基本条例制定に向けて熱心に活動していた京都府京丹後市議会の視察を提案しました。京丹後市議会への視察を渋る議員には、京丹後市にほど近い「天橋立を見てみませんか」と説得しました。結果的に、京丹後市議会へ視察に行ったことが正解でした。当時、熱心に活動していた議員の話を聞いて、各代表も非常に刺激を受け、最終日の現地での昼食時には、「議会基本条例の制定を検討してもよい」という雰囲気が醸成されました。また、当時の議長・副議長が、テーマはともあれ、何らかの特別委員会を設置したいと考えていたことも追い風になりました。
最終的には、特別委員会のテーマとして、放課後児童対策と議会基本条例が候補に挙がりました。京丹後市議会に視察に行った影響もあり、あるいは、それ以前に、議会運営委員会でも、前年に三重県伊賀市への議会基本条例についての視察を行っていたこともあり、比較的すんなりと議会基本条例に関する特別委員会の設置が決まりました。