2024.02.13 議員提案条例
第2回 議員提案条例の取組みに対する全国議長の認識の調査結果
2 論点に即した調査結果の考察
アンケート調査は、議員提案条例に関する論点等を提示して、それについての認識・実態についての設問により行った。設問中、特徴的な傾向が見られたものを中心にコメントを加えていくこととする。属性は、図1にて略称している各議会の3グループと全体を表示した。図のタイトルは各項の見出しと同一なので省略する。
(1)議員提案条例の制定件数(図2)
直近4年間における議員提案条例の件数であるが、都道府県は1件から5件程度とする団体が多数、すなわち90%超の団体で議員提案条例の実績があるとする一方、県庁所在市や県内市町村は1件もない、すなわち実績がゼロであるとした団体も多数となった。
(2)議員提案条例に対する議長の認識(図3)
議員提案条例の取組みに関して議長がどのような認識を持っているのかについては、ほとんどの団体で「望ましい」とする割合が圧倒的であり、特に都道府県では、約7割が「とても望ましい」としている。
(3)議員提案条例に対する方針の有無(図4)
それぞれの議会において議員提案条例に対する方針があるかどうかを確認したところ、議会基本条例などで「議員提案条例に積極的に取り組む」といった方針がある団体が都道府県では3割程度ある一方で、県内市町村では方針や望ましいとする認識自体が議会にはないとする団体が過半数以上あり、大きな違いがあった。