地方自治と議会の今をつかむ、明日につながる

議員NAVI:議員のためのウェブマガジン

『議員NAVI』とは?

検索

2021.08.25 一般質問

第13回 一般質問を議会の政策資源に ③別海町議会「一般質問検討会議」が示唆すること【前編】

LINEで送る

事例を読み解くための整理

 ここまで別海町議会「一般質問検討会議」とその展開を筆者なりに紹介してきた。読者には、いくつか疑問や留意される点があるのではないだろうか。
 まず、こうした取組みが実際に議会にとって、議員にとって、「政策資源としての一般質問」という意味のあるものになっているだろうか。実際に自治体〈政策・制度〉の「制御」として機能するようになったか。といった点があろう。
 また、率直な書き方をすれば、話がうますぎるのではないか、と思われるかもしれない。ここで紹介したような効果が、紹介したように簡単に出るのか、課題や問題はないのか。ましてや、議員それぞれが異なる立場や価値観を持ち、党派を構成し、選挙ではライバル関係にあるのにできるのか、という印象を持たれるのも当然と思われる。
 また、事例としての固有性、つまり「別海町議会だからできたことで、汎用性がないのではないか」という点もある。多くの議会改革の取組みもそうだが、議会の規模の制約は確かにあろう。
 別海町議会では、2020年7月から議会基本条例調査特別委員会を設置、21回の開催を経て議会基本条例の草案がまとまった段階だが、第2期議会活性化計画の目標の一つでもある「結果を出す議会」を実現するための協議・調整の場の一つとして(5)「一般質問検討会議」が位置付けられ、制度化されると見込まれている。そうした点も併せ、次回は、これらの点の「謎解き」を、関係者のヒアリングを踏まえて筆者なりに行ってみたい。

(1) 別海町議会「第1期議会活性化計画の内容と点検・評価」(https://betsukai.jp/gikai/action_plan/aciton_plan_one/ 〔2021年8月23日最終確認〕)。
(2) 土山希美枝編著『「質問力」からはじめる自治体議会改革』(公人の友社、2012年)。
(3) 別海町議会「一般質問研修会」(https://betsukai.jp/gikai/inspection_and_training/R01_inspection_and_training/R01_03_inspection_and_training/〔最終確認2021年8月23日〕)。
(4) 別海町議会・前掲注(3)。
(5) 別海町議会議会基本条例特別委員会「別海町議会基本条例(草案)逐条解説」(2021年)(https://betsukai.jp/resources/output/contents/file/release/4060/46008/seibunzyoukyou.pdf〔2021年8月23日最終確認〕)。

この記事の著者

編集 者

今日は何の日?

2025年 425

衆議院選挙で社会党第一党となる(昭和22年)

式辞あいさつに役立つ 出来事カレンダーはログイン後

議員NAVIお申込み

コンデス案内ページ

Q&Aでわかる 公職選挙法との付き合い方 好評発売中!

〔第3次改訂版〕地方選挙実践マニュアル 好評発売中!

自治体議員活動総覧

全国地方自治体リンク47

ページTOPへ戻る