川崎市議会議員を2011年から2期つとめ、2019年からは新しい道を選んだ小田理恵子さん。議員時代にはご自身が描く、地方議会をモチーフにした漫画の分かりやすさと鋭い切れ味、発信力が話題になりました。このたび『議員NAVI』編集部が小田さんの新しいオフィスにお邪魔してお話を聞きました。2020/3/10公開の上編に引き続き、今回は下編をお届けします
小田理恵子さん(現(株)Public dots & Company 取締役/元川崎市議会議員)
人と課題とニーズを混ぜる
小田理恵子さん(以下、「小田」)出会いって、がちがちに要件をかためてどうぞではうまくいかないものだと思いますよ。課題とニーズの発生する時間軸もずれますし。ここに来た人から課題を聞きながら、「あ、3か月くらい前に聞いた話がつながるな~」なんてこともあります。私が媒介になって人と人とをつなげるわけです。そんなわけで、この場(QWS)で、人と課題とニーズを混ぜるということをやっているんです。
QWSで、人と課題とニーズを混ぜたいと語る小田さん
小田 混ぜる、ということで言えば、先日(2020年2月4日)、北多摩エリアの3市(東村山市、東久留米市、清瀬市)の市長にお越しいただいて、「市長ピッチ」を開催しました。
編集部 「ピッチ」ってなんですか?
小田 ピッチというのは、コンサルティング業界の用語なのですが、投資家へのプレゼンのことで、企業への売り込みに使われる短いプレゼンテーションをいいます。ビジネスプランコンテスト等で行われるのですが、参加企業は、3分や5分といった時間が与えられ、その時間内に自社の技術、能力、協業するメリット、投資側に期待すること(販路や技術等)を説明し、理解を得なければなりません。これの自治体版を行いました。
「ピッチ」は、コンサルティング業界の用語で投資家へのプレゼンのこと