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2019.04.10 カテゴリー

第10回 犬山市議会の市民のフリースピーチ制度を中心に~市民目線の「犬山モデル」の進化に期待!!

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市民フリースピーチ制度~実現した事例と課題~

 市民フリースピーチ制度によって実現した事例の一つを取り上げます。障がい者の災害時支援について、避難行動要支援者名簿掲載に係る条件の見直しを検討し、障がい者が避難しやすい支援体制の構築について市民発言がありました。これを受け、全員協議会で議員間討議の上、家族以外の支援者2人が必要という条件の見直しを、市議会から市へ申し入れました。市は、地域支援者を1 人でも登録可能として運用するという条件緩和を回答しています。これは、前記(1)に該当しますが、市民に「参加すれば実現できる」という気持ちを芽生えさせ、市民参加の活性化に寄与するでしょうし、二元代表制の理解、議会への信頼感が高まることにもなるでしょう。
 市民フリースピーチ制度は、ビアンキ議長が口にされていた「議員や議会の仕事とは何?」という原点に立つ制度であり、行政をチェックする、市民のために役立つ、そのために議案を修正し、政策を提案していく姿勢につながります。
 試行的な制度ですが、議員個々や会派等が対応するケースは前記(2)に当てはまり、対処方法に改善の余地があると思われます。しかし、議員個々の要望で行政に対応させるやり方ではなく、市議会全体で対応しようとする姿勢は注目に値し、今後、議員全員の意識を高めることで、より一層の改善が図られていくでしょう。
 市民フリースピーチ制度は、議員間討議の後、議会としての提言を行うものであり、議員個々の手柄ではなく、「議会全体が評価される」制度であると思います。まさに、議会の政策活動を体現するものです。合議制機関でありながら、議員個々のパフォーマンスに走るのであれば、健全な二元代表制とはなりません。議会全体として活動してこそ、市民の信頼感が高まるのです。犬山市議会では、他の市民参加の取組みも含めて、平成31年の改選期以降充実させていくこととしています。

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