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2019.04.10 カテゴリー

第10回 犬山市議会の市民のフリースピーチ制度を中心に~市民目線の「犬山モデル」の進化に期待!!

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市民フリースピーチ制度~議場開催に意味がある~

 犬山市議会(定数20人)では平成29年5月にビアンキ・アンソニー議員が議長に就任し、平成30年2月、「市民フリースピーチ制度」を試行的に導入しました(2月、6月、9月開催)。同制度は、定例会開催期間中、市民が議場で議員に対し、市政全般に関して「5分間」自由に発言ができ、市民から出た意見は、透明性のある公開の全員協議会で議員間討議を行い、市への提言(申入れ、決議等の政策活動)を行うものです。
 市民フリースピーチ制度とは別に、「市民との意見交換会」が、議会基本条例が制定された平成23年度から開催されています。市民との意見交換会は「議会報告会」に分類され、議員が分担して地域に出向いて行われます。一方、市民フリースピーチ制度は、「議場で」、「全議員の前で」実施されます。市民が普段立ち入ることのできない議場で、議員全員に意見表明することに大きな意味があるのです。また、「議員間討議を行い、政策活動する」ことの根底には、「(議決機関として)自分たちに決める権限がある」、「行政へのお願いではない」という意識改革があります。この制度により、議員が市民に近づき、行政は議員の活動に今まで以上に敏感になる、という効果を上げています。3回の開催では、第1回(平成30年2月)7人、第2回(6月)6人、第3回(9月)7人の市民がフリースピーチを行いました。

市民フリースピーチ制度~開催後の流れ(9月の例)~

 9月に開催された第3回について、その後の流れを整理してみます。市民からの意見を踏まえ、全員協議会(9 月18日)で議員間討議を行い、意見交換を行います。

(1)全員協議会で意見が集約できる項目
 市側の対応等を確認した後、提言の案を作成、次の全員協議会(10月18日)で協議します。その後、市に提言を行い、市からの回答を公開します。

(2)全員協議会で意見が集約できない項目
 市民の発言を生かす方法がないかをさらに検討していく、あるいは、議員個々において、対処していく希望があるかどうか等について、10月5日までに文面により、項目を議会事務局に示します。次の全員協議会(10月18日)では、①常任委員会対応、②議員個々の対応(一般質問等)、③会派対応、④10月5日までに取扱いが決まらない場合、有志グループ対応、のいずれかの方法をとることを協議し、市や発言者(市民)に伝えるとともに、議会ホームページに掲載します。その後は、上記①~④ の対応等の進行状況を公開することとしています。

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