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選挙直前座談会 政策ビラをどう作る? 

2019.02.18 カテゴリー

政策ビラをどう作る?(上)~「届け方」にもテクニックがある!?

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 いよいよ4月に迫る統一地方選挙。今回の選挙から解禁される、選挙期間中の政策ビラについてLM推進連盟の地方議員メンバーに、徹底的に議論をして頂きました。良い政策ビラとは何か?政策ビラの作成に悩む皆さま必見です。ぜひご覧ください!

目次
(上編 2019/2/18公開)
1 政策ビラ解禁、各議会の反応は?
2 選ぶ・選ばれるチャネルが増える
3 公費負担条例の制定状況は?
4 「届け方」にもテクニックがある!?


(中編 2019/2/25公開)
5 政策ビラ、どう作る?
6 ここでおさらい、政策ビラ解禁の意義とは
7 政策(マニフェスト)の評価・検証という難題
8 議員にとっての政策(マニフェスト)の達成とは何か


(下編 2019/3/4公開)
9 政策ビラに必要な要素は?
10 新人議員と現職議員で政策ビラに盛り込む内容は変えるべき?
11 政策ビラと他のツールの連動も考えよう
12 選挙が変わる、政治が変わる、そのターニングポイントにしよう!
番外編 インフラとしての政策ビラ。その保存を考える。

1 政策ビラ解禁、各議会の反応は?


青木佑一(以下、青木) 早稲田大学マニフェスト研究所の青木佑一です。本日コーディネータを務めさせて頂きます。
 本日は、政策ビラをどう作るかということについて、皆さんのお話をお聞きできればと思っております。まずは皆さんの自己紹介をお願いします。

川名ゆうじ(以下、川名) 東京都武蔵野市議会の川名ゆうじです。今4期目で、次が5期目となります。

白井とおる(以下、白井) 東京都小金井市議会の白井とおるです。今2期目ですが、途中市長選に出馬などした関係もあり、議員年数は通算で4年ちょっとです。

田中たかし(以下、田中) 埼玉県富士見市議会の田中たかしです。今2期目です。

佐藤まさたか(以下、佐藤) 東京都東村山市議会佐藤まさたかです。川名さんと一緒で、いつの間にか4期が終わろうとしています。
(写真)左から、田中たかし富士見市議、佐藤まさたか東村山市議、青木佑一マニフェスト研究所事務局次長、川名ゆうじ武蔵野市議、白井とおる小金井市議)


青木 私は政策ビラを推進したいという立場ですが、地方議会の現場ではあまり盛り上がってないのではないかと危惧もしています。
 まずは皆さんの議会での受け止め方などお聞きできればと思います。いかがでしょうか。

川名 「何を作っていいか、何を書いたらいいか、よく分からない」という困った感はあるように思います。

白井 政策ビラがいざ解禁された、さてどう使おうかってことでしょうか。うちの議会は“統一組”ではないため、統一地方選挙で他の議会の皆さんがどのように使いこなすのかと興味を持っている状況です。

田中 私の議会も公費負担条例は制定しましたが、統一組ではないということもあり、まだ様子見というところがありますね。
 今回の地方選で、政策ビラに対する有権者の反応が想定より良くない場合には、それ以降の選挙にも影響が出てくるのかなと個人的には感じています。

佐藤 うちの議会は逆に選挙が目の前に迫っていることもあり、議員間で政策ビラについて積極的に話をするということはあまりないです。
 ただ、12月議会で公費負担条例を制定した際の委員会審査を聞いている限りでは、「政策ビラは使えるツールの1つである」と、皆さん理解されているように思います。おそらく政策ビラを作る前提で様々準備をされている方がほとんどであろうと思います。

青木 「困っている」という話もありましたけど、積極的な方と消極的な方の割合、感覚としてはどうでしょう。

佐藤 今日ここに集まっている人たちは、政策ビラのデザインや内容について自分で考えるという人がほとんどだと思います。でも実は意外と立候補者本人がよく知らないうちに選挙公報が出来上がっていたなんて話も聞きます。後援会が大きいところなどは、着々と政策ビラの準備を進めているんじゃないかなとも思います。
 それから政策の作りこみとか、それらをどう表現するのかといったことについても候補者本人がどこまで関与するのかという度合いは陣営によって結構違うので、地方議会全体としてはビラの受け止め方に温度差はあるのではないかなと思います。

川名 確かに「無所属なのか、所属政党があるのか」などにもよるかもしれません。政党で揃えて同じフォーマットで作るというところもあるんじゃないかな。

佐藤 ところで公職選挙法が規定するのは市議会選では地域の大きさや人口にかかわらず、全国一律4,000枚という枚数です。この枚数が持つ意味は、各市によって違うのではないかと思いますね。
 例えばうちの自治体では有権者は12万人います。この12万人の有権者に対して4,000枚をどう使うべきか、選挙戦略によって、政策ビラの使い方がかなり違ってくるのではないでしょうか。
 駅頭などで自分が演説をする際に政策ビラを配るのか、新聞折り込みを使うのか。4,000枚は手渡しするには多いですが、新聞折り込みをしたらすぐ終わってしまうような枚数でもあります。この枚数では、かなり限定された地域にしか届けられません。だからこそ、政策ビラをどう使うかをセットで考えないといけないと思っています。
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(写真)「選挙戦略によって、政策ビラの使い方がかなり違ってくる」とする佐藤議員

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