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2018.06.25 女性議員

第6回 女性議員の比率No.1と女性議員による議会改革No.1の地方議会〜葉山町と取手市〜

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激変した今の葉山町議会

 かつてと現在の葉山町議会を比べて大きく変わった点の1つは、議場が活性化している点だ。昔は定例議会で毎回、一般質問する議員は1人しかいなかった。今はそれが様変わりし、ほとんどの議員が毎回、一般質問するようになっている。ちなみに2017年度の定例会での一般質問回数は、延べ議員数で43人。議長を除いた議員数は12人なので、ほぼ全員が毎回、一般質問に立っていることになる。もの言わぬ議員ではいられない議会に変貌したといえる。6月5日に開会された6月定例会でも11人の議員が一般質問に立ち、それぞれの持ち時間(質疑応答で60分以内)をフル活用していた。

答弁に立つ葉山町の山梨崇仁町長答弁に立つ葉山町の山梨崇仁町長

 かつての議会との違いは、議会と執行部との関係にも現れている。昔はいわゆる与党議員が議会の多数を占め、執行部提案はすんなり通過するのが常だった。いくら議論を重ねてもそれが採否に反映されることはまずなかったという。ところが、議会が多種多様な住民によって構成されるようになった現在は、それぞれの議員がそれぞれの意見を表明し、議案や陳情、意見書に対しても是々非々の姿勢で臨んでいる。つまり、案件ごとに個々の議員の賛否はまちまちとなっている。それゆえに執行部提案が否決されたり、修正されることは、葉山町議会ではそう珍しいことではなくなっている。また、執行部が議案の策定段階で議会側の指摘などを受けて修正するケースも少なくないという。
 例えば、今年第1回目の定例会だ。議会は2018年度の一般会計当初予算案を減額修正し、可決成立させた。町が目玉と位置付けた学校給食センター整備事業の再検討を求め、予算案からその事業費7,114万円を減額したのである。執行部と議会の間にあるべき緊張感が保たれているといえよう。

性別よりも大事な議員個々の資質と熱意

 葉山町議会の変遷の過程を熟知する近藤議員は、こんなことを語っていた。
 「女性議員が増えたからというだけでなく、地域社会のニーズに議会・議員もしっかり応えなければならず、議会・議員も変わってきた。世の中に女性は半分いるので、議会の中に女性が半分いるのは当たり前ではないか。女性議員が少ないというのは恥ずかしいことだと思います」
 一方、前出の畑中議員は「女性議員たちがスクラムを組んでやったらよいとよくいわれますが、それは無理です。女性だからといって必ずしも意見が一致するわけではありませんから。大枠でまとまるのは無理です。案件ごとにまとまることでよいと思います」と、語った。

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