2018.04.25 住民参加
第4回 議会会派が無作為抽出型の住民協議会を実施~神奈川県伊勢原市~
伊勢原市議会の会派「創政会」が主催する住民協議会は、午後1時から始まった。参加者は傍聴者も含め、ざっと50人ほど。冒頭、「創政会」代表の山田昌紀市議がマイクを握ってこんな挨拶をした。
「昨年の住民協議会では(私たちが)想像していた以上に市民の皆様からいろいろな声をお寄せいただきました。政治の役割は皆様の声や希望に光を当てることだと思います。(住民協議会の場で)皆様にご自分の思いの丈を語っていただきたい。私たちはもっともっといろいろな市民の声に耳を傾け、いろいろな市民からアイデアをいただき、それらを市政に反映させたいと思っております。(自分の)支持者の要望を通すだけというのは、議員のあるべき姿ではないと思います」
続いてコーディネーターを務める構想日本の田中俊・政策スタッフが、住民協議会の目的や基本的な考え方、協議の進め方などについて解説した。そして、「創政会」の舘大樹・市議がテーマの設定理由とその趣旨を説明した。
その後、参加者に対してテーマの現状についての説明が行われた。伊勢原市の担当職員がマイクを握り、「伊勢原駅北口周辺地区の整備概要」について語ったのである。この概要説明に関する質疑応答が活発になされ、協議会の前半戦が終了した。
後半は2つのグループに分かれての意見交換や協議となった。それぞれに進行役のコ―ディネーター(構想日本の田中さんと公益財団法人笹川スポーツ財団の熊谷哲・主席研究員)と伊勢原市議3人が加わり、1班は計12人(うち女性は2人)、2班は計11人(うち女性は2人)。つまり、無作為抽出による参加の呼びかけに応じて出席した住民は15人だった。テーマが専門的だと受け取られてしまったのか、身近ではないと思われたのか、「創政会」メンバーの想定を下回るものとなった。分科会の話し合いに加わった市議は、1班が山田昌紀さん、萩原鉄也さん、国島正富さん。2班は舘大樹さん、大山学さん、越水清さんだった。なお、市職員は分科会には加わらなかった。
住民協議会への参加者は、もちろん初めて顔を合わせたという人ばかりなので、分科会は各自の自己紹介から始まった。そして、各々が伊勢原駅北口周辺のあり方や伊勢原市のまちづくりなどについて、それぞれ率直な思いを明かした。分科会の輪の中に入った市議たちは専ら聞き役に回っていた。
一方、一般市民や地権者、市職員などが傍聴席に詰めかけ、こちらも熱心に耳を傾けていた。会場内には地元の県会議員や地元外の地方議員の姿も見られたが、伊勢原市議会の別の会派の議員は1人もいなかった。
住民協議会は分科会での話し合いの内容をそれぞれの代表者が発表し、4時半に終了となった。参加者は記入シート(課題とその改善策などを記載する)やアンケート用紙を提出し、次回(5月13日)に向けた宿題を抱えて会場を後にした。