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2017.11.27 議会事務局

第30回 物置小屋ではもったいない議会図書室

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すぐにできる議会図書室改革は?

女性

 さて、現実に目を戻すと、物置小屋と化した議会図書室を“使える議会図書室”にするには、かなりの努力が必要です。広島県呉市議会では、議会改革の一環として議会図書室の機能強化を掲げ、公立図書館及び大学図書館との連携や議会図書室情報紙を発行するなどの議員への積極的な情報提供を行うようになりました。また、常駐の司書を採用することで外部の図書館との連携がスムーズになり、議会図書室を入口とした調査機能が向上しました。使える議会図書室に変貌した結果、多くの議員が議会図書室を様々な場面で活用するようになり、平成28年12月定例会において一般質問を行った議員の半数以上が議会図書室のレファレンスを活用するようになったとのことです。
 しかし、多くの議会では新たに司書を雇用するということのハードルの高さに躊躇(ちゅうちょ)することでしょう。その場合は、現在の事務局職員がその役割を果たすのも一手です。正式に連携していなくても、公立図書館にはレファレンスサービスがあります。議会事務局職員が、議員からの調査依頼を翻訳して公立図書館に調査依頼をかけ、回答を議員が利用しやすいように加工して仕上げてしまえばいいのです。一般に開放されているサービスを利用するだけなので、正式に連携をする必要はありません。
 このように「場」としてではなく、まずは「機能」としての議会図書室の役割に着目することで、様々なメニューを考えることができ、それが議会事務局の強化にもつながることになります。

 いかがでしたか? 今回は議会棟の中で一番存在感のない議会図書室の可能性について取り上げました。使い方によって議会としての調査研究能力が飛躍的に向上する可能性があります。「生かすも殺すも議会次第」といったところでしょうか。さて次回は、会議録について取り上げます。

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