2016.08.25 ICT活用・DX
第15回 可能性を秘めたタブレットの導入
ペーパーレス以外の活用をする際に注意することは?

先にも述べたように、タブレットを議場外で活用する方法が各議会で模索されています。ただし、それぞれに課題があることを念頭に置く必要があります。例えば一般質問においてタブレットを活用し、参考資料として動画などを用いた場合、会議録への掲載方法をどうするかは事前に決めておく必要があります。フリップを議場で使用することを許可しているある議会では、あくまでフリップは質問する際の補助的な資料であるという考え方で、フリップに記載されている表などは会議録に掲載されません。
また、災害時に活用する際に気になるのが「そもそも災害発生時にインターネットにつなぐことができるのか?」ということです。大みそかから正月にかけて、アクセスが集中することなどにより携帯電話がつながりにくくなることは知られていますが、災害時にもアクセスが集中してつながりにくくなることは想定されますので、それを見込んだ計画を立てる必要があります。
そのほかツイッターに議員が投稿できるようにした方が、議会事務局職員による無機質な投稿よりも魅力が出せると思いますが、投稿の内容があまりにも偏りすぎた場合のチェック機能をどうするかなどの課題もあり、後々もめることになりかねませんので、導入時に先進的な議会を参考にしながらきちんと決めておく必要があります。
いかがでしたか? 今回は議会ICT化のテーマの中から特にタブレットの導入について取り上げました。議会運営において導入が必須であるとは思いませんが、もしも導入するのであれば、タブレットをフルに活用できるような議会を目指していただけたらと思います。さて、次回は昨年に続いて決算の審査を取り上げます。前回触れることができなかった内容について取り上げてみたいと思います。