会議中にインターネットにアクセスしていいの？

　タブレットを活用している議会の多くは、クラウドサーバに会議資料を格納し、各議員がクラウドサーバにアクセスして資料を閲覧するという方法を採用しているため、会議中にインターネットに接続しないと資料を閲覧できない事態に陥ります。そのため、通常、会議中にインターネットにアクセスすることを禁じていません。ただし、Twitter（ツイッター）などのSNSや掲示板などへの投稿や、会議と関係ないインターネットサイトへの接続、電子メールの送受信を禁止するなどの規定を設けている議会は多いようです。会議に必要なインターネットへの接続が認められている場合でも、議員自身が思っているよりも傍聴席から議員の行動はよく見えています。会議と関係のないホームページの閲覧などを行っていると、足元をすくわれかねませんのでご注意ください。

議会資料を表示させるためだけにタブレットを導入するの？

　「タブレット導入の効果については何となく分かったけど、結局、議会資料を電子化しただけなの？」
　現状、タブレットを導入した議会の多くは、ペーパーレスによる印刷費用の削減を声高にPRし、それ以外の活用については議員への情報伝達の効率化程度で、その他の効果はあまり見えてきていません。しかし、どうせ導入するならば、タブレットの特性を生かした議会活動を展開したいものです。
　例えば「市道〇〇号線の廃止」といわれても、それがどこのことなのかよほど詳しい人でないとピンときません。しかし、カラーの現場写真や動画を議会資料として配信すれば一目瞭然です。また、そのタブレットを議場や委員会の大画面に映したり、プロジェクターで投影したりすれば、傍聴者や議会中継の視聴者にも分かりやすいものとなります。一般質問でも、口頭で長々と説明するよりも写真や表を使用することにより、簡単に話が分かりやすくなる場合があります。さらに、災害時にタブレットのGPS機能とカメラ機能を使い、議員が危険箇所などをタブレットで情報収集しながら議会に登庁し、災害対策本部と連携することを決めている議会もあります。タブレットのテレビ電話機能を用いることにより、登庁できない議員が会議に参加することもできます。現状は議会事務局職員が管理していることが多いツイッターを議員がそれぞれ投稿できるようにすれば、もっと自由な投稿ができるようになり、アカウントの魅力、ひいては議会の魅力もアップするでしょう。
　このようにタブレットを活用することにより、様々な可能性が考えられます。単に議会資料を電子化して満足している議会がありましたら、さらにその先を考え、魅力ある議会にするためのタブレットの活用を考えてみたらいかがでしょうか。