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2016.08.25 ICT活用・DX

第15回 可能性を秘めたタブレットの導入

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紙の資料の方が見やすくない?

女性

 タブレットの導入時に慎重派や反対派の方から出てくる意見の主なものとして、「紙の方が見やすい」というものがあります。確かにタブレットの画面よりも紙の方が目に優しいですし、必要な資料を素早く探し出せるといったこともあるかもしれません。ある議会ではタブレットを導入したことにより、紙の資料を減らしたにもかかわらず、その後「紙の資料も欲しい」との声が次々と上がり、結局議員全員分の紙の資料も配付するようになり、導入前と比べて印刷コストは変わらず、手間が増えてしまったなどという笑えない話もあるようです。
 一方、タブレットに表示される資料は原則カラー表示で写真や動画も添付することができるので、白黒の紙の資料よりも見やすいといった声もあります。会議中に追加で要求した資料も印刷する手間がないため、紙よりも早く議員の手元に届けることができます。また、検索機能を使用することにより必要な情報に素早くアクセスできます。紙の資料は多くなると持ち歩くのは困難ですが、タブレット内にデータを入れておいたり、サーバにアクセスするなどして、いつでもどこでも必要な資料を確認できるなど、紙の資料に比べ、タブレットならではの活用が可能になるのも事実です。

タブレットを私的に使っていいの?

男性

 議会で使用するタブレットを自分で購入し、回線使用料も個人負担している場合は特に気にすることはありません。しかし「タブレットは議会より貸与されており、議会内では基本的に議会内LANで接続する。ただし持ち歩ける利点を生かして、貸与するタブレットは外出先でもインターネットにつなぐことができるセルラータイプとし、回線使用料は政務活動費から支出する」などという議会も多いと思います。この場合、気になるのが、タブレットを私的利用する可能性があり、それを含めて政務活動費から支出していいのか?ということです。例えば滋賀県大津市では、回線使用料の半分は政務活動費からの支出を認め、半分は個人負担としています。また埼玉県飯能市では、公費負担を6分の4、政務活動費と個人負担を6分の1ずつとするとしています。このように、私的利用も考えられることから、政務活動費から支出する回線使用料を全額認めず、適当な割合で按分するといった妥協案で運用している議会が多いと聞きます。

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