2016.03.10 仕事術
イチからわかる! 予算編成と決算分析(上)
■PDCAサイクルの推進
予算書は、〈各自治体で作成されたPDCAサイクル〉に準拠しているかどうかについて確認することが重要です。実務上、具体的にPDCAサイクルに準拠した事務事業の推進とその実行プロセスを行っていない自治体が、多数あるように見受けられます。その意味では、かけ声だけで、実行されているケースは少ないのが実態であるといえそうです。また、PDCAサイクルの実行計画や行政評価などを作成していない自治体も多いように見受けられます。
図3「PDCAサイクルに基づく政策推進や政策自己点検課題」に示すような総合的な行財政運営を図ることが喫緊の課題であることを、改めて再認識する必要があるといえます(2)。
(1) 同番組の詳細は「出井信夫研究室ホームページ」より参照できます。
(2) このPDCAサイクルの具体例やPDCAサイクルの作成の問題点などについては、①拙著『基礎からわかる自治体の財政分析〈第1次改訂版〉』(学陽書房、2008年)の21頁「島根県の総合計画の概要」、同書177頁「行政運営の全体システム」、「総合計画と行政評価の全体のシステム」(島根県ホームページ)、150頁「自治体の計画行政の展開と行財政改革の視点」、②拙著「3章 自治体PDCAサイクルの推進」出井信夫=小野英一=北風秀明『全国市区町村の財政分析と自治体経営改革―財政指標の偏差値ランキング評価―』(第3セクター研究学会、2015年)41~48頁に詳解しています。参照ください。