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2023.09.11

【PR】『牧瀬流 まちづくりすぐに使える 成功への秘訣』

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関東学院大学法学部地域創生学科 牧瀬 稔


 今年の6月に『牧瀬流 まちづくりすぐに使える成功への秘訣』(一般財団法人経済調査会)を出版しました。「議員NAVI」誌上で先般まで連載していた「新しいまちづくりの形」と関連するテーマでもあり、webスペースをお借りして、同書を紹介をしたいと思います。

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 同書を想定する読者は、自治体職員、議会議員をはじめ、まちづくりに関わる人を対象としています。行政関係者だけではなく、民間企業やNPO団体等という立場で、まちづくりに関係する人も対象です。
 また、大学等で地方創生や地域政策等を学んでいる学生も対象です。ちなみに、筆者が担当する「行政学」の講義では、同書を教科書にする予定です。
 同書は、まちづくりに関心あるすべての人を念頭におき取りまとめました。同書は『地域づくりのヒント』(社会情報大学院大学出版部)の続編という位置づけです。『地域づくりのヒント』で書けないかった内容を記しています。
同書が、実践的なまちづくりにヒントを提供できたら嬉しいです(筆者は貢献できると自負しています)。
 
 僭越ながら、書名に筆者の氏名(牧瀬)を入れています。筆者は25年ほどまちづくりに関わってきました。その経験を理論化したかったのですが、今回も断念しています(なかなか理論化は難しいと実感しています)。ただ、筆者が経験したことは、読者のまちづくりに役立つと考えます。そこで一般化(理論家)はできないけど、特徴的な事例として何かしらのヒントが提供できると思い「牧瀬流」と入れています(編集者に「牧瀬流を入れましょう」と言われた要素も大きいです)。
 特に、著者が実際に関わってきたまちづくりの実践事例の紹介から、最近のトピックスや注意すべき点、基本的観点を説明しています。読者がまちづくりを具体的に進めるためのヒントを提供しています。
 
 同書は6部から構成されています。第Ⅰ部は「地方創生のいま」としています。第Ⅰ部は、人口減少を克服や地域活性化の視点を言及しています。また、過去にはない、新しいまちづくりの実践(新機軸)を記しています。新機軸(イノベーション)は地方創生の原動力となります。
 地方創生を成功させるためには、民間の活力を生かすべきです。民間活力が地方創生を強くすることを説明しています。また地方創生の前提には確実な行政運営が必須です。筆者が考える行政運営の基本的視点も述べています。
 第Ⅱ部は「公民連携を知る」としています。公民連携の定義は多々ありますが、筆者は「行政と民間が相互に連携して住民サービスを提供することにより、行政改革の推進、民間の利益拡大に加え、住民サービスの向上や地域活性化等を目指す取り組み」と捉えています。
 同部では、公民連携の現状と課題、そして展望を記しています。公民連携はダイナミズムがあります。そのダイナミズムは現場から生じます。その意味では「現場感覚」が極めて重要です。現場感覚を捉えてほしいため、具体的な事例として、町田市、日光市、加賀市の公民連携を取り上げています。
 第Ⅲ部は「まちづくりのヒント」です。筆者がアドバイザーとして関わったり、審議会委員として関係したりした経験を詳述しています。具体的には、北上市、西条市、東大和市、相模原市を取り上げています。それぞれの事例は特徴的なまちづくりと言えます。
各事例のキーワードは、協働、コンパクトシティ、シティプロモーション、教育ICT、子ども・子育て支援、シビックプライド(市民の誇り、愛着)などです。いずれも、まちづくりにおいて注目を集めている要素です。
 第Ⅳ部は「まちづくりの注意点」です。筆者がまちづくりの現場に行くと、間違った考えがあります。その結果、まちづくりが成功の軌道に進まないことが多くあります。そこで「注意点」という観点から、まちづくりトピックスを取り上げて検討しています。
いずれのトピックは、まちづくりの現場で注目されている内容です。取り上げるトピックスは、雇用創出、シティプロモーション、DX、スマートシティ、関係人口などです。概念の説明という趣旨もありますので、基本的な用語を理解するのに役立つと思います。
 第Ⅴ部は「条例活用でまちづくり」としています。取り上げた条例は「子ども」「高齢者」「公共交通」「自然災害」「協働」です。これらのテーマは、筆者が関わっている審議会で、頻繁に議題に上がるものです。特に、人口減少が進む地域の重要事項として取り上げられる傾向が強くあります。5テーマに関して、経緯や動向、特徴的な条例を紹介しています。
 第Ⅵ部は「まちづくりを支える議会の役割」です。議会は直接的にはまちづくりに関わりません。しかし、まちづくりにおいては重要な存在です。そこで「議会」を取り上げました。同部では、議会運営の基本的な視点や今後の議会の展望を記しています。基本的な内容を書いていますが、意外と基本的なことを押さえていないケースがあります。読者が議員の場合は、復習の意味で読んでいただけたら幸いです。
 
 最後になります。筆者は本間義人先生に師事しました。本間先生は『まちづくりの思想』(有斐閣選書)を出版しています。今回、筆者がまちづくりに関する図書をまとめたことで、少しは本間先生のまちづくりの思想に近づけたと思っています。
 筆者は「定年はずっと先」と思っていましたが、おぼろげに見えてきました。また、人生の折り返しをかなり過ぎた筆者ですが、限られた時間の中でも、積極的に行動して、まちづくりの実践を通じて得た知見を、世に問うていきたいと考えています。今後も、まちづくりを実践する人たちの後方支援をしていきたいと思います。

この記事の著者

牧瀬稔(関東学院大学法学部地域創生学科)

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