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2026.04.10 New! 仕事術

第34回 どうなる地方議会②

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元所沢市議会議員 木田 弥

 前回は、公明党が国政において連立政権を離脱したことで、今後地方議会にどのような影響が出てくるかについて検討しました。その後、さらに事態は国内外ともに急変しました。国内では、公明党と立憲民主党との新党「中道改革連合」の結成が発表され、自民党との再連立の可能性は、当面ほぼ消え去りました。
 前回振り返ったように、そもそも立憲民主党の一部議員と公明党は、国政において一時期「新進党」という党で一緒に活動していました。立憲民主党の野田党首(当時)と、公明党の斉藤代表(当時)も新進党所属議員としてともに活動していたこともあるようです。
 政策的には中道路線による結党は大いにあり得る話でした。世間からは“野合”だという批判もあるようですが、30年スパンで政治を俯瞰(ふかん)すれば、今回の“野合”は、過去の経緯や政策の立ち位置を考えても十分あり得る話です。“野合”といえば、そもそも自公連合という政策の肌合いが違う両党の連立も自自公という形ではあったものの“野合”の試みでした。先の衆議院選挙では、中道改革連合は現有議席を大幅に減らしました。極端でシンプルな言説が特徴のポピュリズムが人気を集める状況で、中道は最もポピュリズムから遠い存在でした。 

力による現状変更

 さらに、国外では、2月28日に米国とイスラエルがイランに対して大規模な攻撃を加え、中東の情勢が一気に流動化しました。
 日本国政府は、ことあるごとに「力による現状変更は許されない」とコメントします(例:「安倍総理より、中国の力による一方的な現状変更の試みを黙認せず、引き続き日米で連携して対応していきたい」(https://www.mofa.go.jp/mofaj/kaidan/page3_000575.html))。
 しかし、ロシアによるウクライナ侵攻や、米国によるベネズエラやイランに対する軍事攻撃は、素直に見れば、「力による現状変更」の試みに分類されると思われる方が多いのではないでしょうか。国際法違反だ、という意見も聞かれました。しかし、違反を認定しその試みをけん制する執行力を有する国際連合安全保障理事会は、常任理事国である米国、ロシアなどが拒否権を有していますから、それらの国々の軍事行為に対するけん制ができないという構造的な課題を露呈しただけでした。極めつきは、トランプ大統領の「国際法は必要ない」(2026年1月8日、ニューヨークタイムズインタビュー)との発言です。
 本稿では、全ての情報を把握しているわけではないので、そのことについての善しあしを論評するつもりはありません。しかし、生命を奪われるほど激しい形ではありませんが、地方議会においても数を頼みにした「力による現状変更」の試みは、議会運営においてしばしば見られる現象です。
 今回の連載を通じて、若しくは筆者の著書を通じて、そういった数を頼みにした「力による現状変更」に対して、どのように「法の支配」で対抗するべきかについての筆者のささやかな経験を、現役地方議員の皆さんにお伝えしてきたところです。地方議会においても、「法の支配」を実現するための様々な道具が用意されています。ただ、これまでは十分活用されてきませんでした。具体的には、予算・決算の修正や認定、常任委員会の運用などです。
 一方で、いたずらに、「法の支配」だけを言い募っても話は前に進みません。現実の政治の世界で何かを実現するためには、右手には「法の支配」、左手には議会内多数派形成という数の力を背景にした「力による現状変更」の双方に目配りする必要があるからです。矛盾しているようですが、「法の支配」を実現するためには「力による現状変更」が必要になります。
 

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